在来種野菜宅配
■固定種と在来種
昔から自然界の中で生息している植物を「固定種」「在来種」と呼びます。
「固定種」は、人工的に交配をすることなく、
種を取ってそれを撒いて育てるということを、
代々長い年月をかけて行われてできた植物です。
人工的に交配して作られた野菜に比べ、
見た目が悪い、小さいこともありますが、
独特のうまみがあるものが多いようです。
「固定種」のなかでも特にその土地の風土に合わせて、
土着した植物を「在来種」といいます。
日本に生育している在来種野菜で有名なのは京野菜で、
京うど、桂うり、聖護院かぶ、くわい、賀茂なすなど、41種類もありましたが、
そのうち現存しているものは35種類となっています。
在来種の野菜は、古くから栽培されているため、
あまり化学肥料を使わずに栽培されてきました。
■在来種人気の理由
それが近年の食の安全志向と一致して、
在来種野菜の人気が高まってきています。
また、現在市場に出ている野菜のほとんどが、
生育のスピードや見た目を重視して交配をしたため、
野菜本来のうまみがなくなっているのに比べ、
在来種野菜は味や香り、旨みが強いという長所もあって、
レストランの食材としても使われています。
ところが、産地が限定されているため、
スーパーマーケットなどの店頭には滅多に並ぶことがありません。
■手に入れる方法は?
そこで、在来種野菜宅配サービスが登場しています。
在来種野菜宅配サービスは、自分で作って発送してくれる個人の農家から、
野菜以外の食品も宅配してくれる大きな企業まで、たくさんあります。
らでぃっしゅぼーやは有機野菜や無添加の食品を扱っている、老舗の食品宅配企業で、
在来種野菜宅配専用の「いと愛づらし野菜セット」というものがあります。
契約をすると、島ラッキョウやみょうがたけ、生ニンニク、亀戸大根、はま菜、
などのなかから毎週3~4種類の野菜を届けてくれます。
この「いと愛づらし野菜セット」は、
売上の1パーセントを伝統野菜の種を守る会に毎年寄付しているため、
日本古来の野菜の種や品種を保護する運動にも貢献しています。